《ハードウェア爺放談》2
設計を受託するODMだけでなく、顧客が設計されたものを製造するOEMもやっています。
これまでも何件かやらせて頂いたんですが。。。どうにも納得の行かない設計というのもあります。
時効の案件に絞って紹介しますと。。。w
《ケース1》
過電流が流れたら、全回路をOFFにするというロジックICを使った回路が付いているんです。
???と思って、顧客に「これはどうやって復帰させるんですか?」と聞けば「BLEチップ側で10秒カウントして、復帰させます!」と。。。
「スミマセン。。。BLEのチップ側の電源もOFFですよね。どうやって10秒カウントするんですか?」
顧客「試作品は、ちゃんと動いてます❗」
絶対にマトモに動く筈は無いので、回路がそもそも何処かオカシイと言う事です。しかし、頑なに大丈夫と言われるのでそのまま量産しました。
《ケース2》
「基板の検査治具は弊社(顧客側)が準備した治具で検査しろ」と命令されました。
この顧客が準備した検査治具の検査時間が【1基板当り、5分間】も掛かります。検査項目をチェックしたらどうでも良い項目までビッシリ測定している素晴らしい治具です。
しかし【1基板当りの検査時間が5分間】ですw
四則演算が出来る人ならば、当然分かると思うのですが、1時間で12枚しか検査出来ませんよね。
すると、工場稼働が6時間として、完成品の製造数は日産72台がMaxになります。
ところが、その顧客は「なぜ、こんなに生産数が少ないンだ!(怒)御社の製造は一体どうなってるんだ!(怒)」と大変ご立腹らしい。
私が担当営業に「じゃあ、治具増やして貰えば。顧客もバカじゃ無いんだから、計算したら分かるでしょ。」
所が顧客は「その検査治具は350万円もかかってるから、簡単に台数は増やせない!それよりも生産数量が上がらない原因の報告と対策を〇〇日までに回答しろ!」
ってな感じでした。
結局、パートさんは動かせませんので、製造担当者が必死に残業して数を稼いでいたわけです。
それでも限界ありますけどね。
結局、1stロットを納品後に自社設計・他製造業者に行かれまして。最近はその会社の話を全く聞かなくなりました。
《ケース3》
弊社に設計を依頼して、設計費用を半額まで値切らされて。
ずっと製造を弊社でやることを前提に了解した案件。
結局、1stロット終了後に独自設計・他製造業者にシフトしているらしいという事がわかり(ケース2にもそう言う事書いてますねw)ました。
まあ、良いんじゃ無いか!?と思っていたら、
「回路図だせ!パターン図だせ!ソースコードも出せ!」とうるさいので、通常は出さないんですが面倒なので出しました。
すると、弊社モジュールから太陽誘電のモジュールに変えたみたいで「太陽誘電のモジュールに貰ったソースコードを書き込んだら動かない!責任とれ!不具合だから直せ!」と猛烈なクレームを受けたそうです。
いやいや。。。モジュールのIOってどのIOをポートとして出しているかは各モジュールメーカー毎に違うから、動かないのは当たり前ですよね。。。www
このシリーズは結構盛り上がるので、続けて行こうと思いますwww
勿論、時効案件ですw
時効はどうやって成立するかというと、全部《廃業又は、世間から消えていった》のを確認できれば時効ですw
当然、実名や社名は出しませんけどねw
因みに、こう言うのは全部、スタートアップ企業様で御座いますw
まだまだ沢山ありますよ~w
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