
こんにちは、iOSアプリエンジニアの白石です。
この度「BvリモートID」アプリが1.2.1にバージョンアップしました。
これまでの「BvリモートID」アプリでは専用の受信機で受信した、Bluetooth LE Long RangeのリモートIDしか対応していませんでした。
今回のアップデートでは、M5StampC3を受信機としてWi-Fi BeaconのリモートIDにも対応しました。
本記事では、実際にBvリモートIDアプリを使用してWi-Fi BeaconのリモートIDをスマホで表示するまでの手順を3Stepで説明します。
Step1, M5StampC3の設定
M5StampC3の購入
まず前提として、Wi-Fi BeaconのリモートIDはスマホで直接受信できません。
そのため、受信機が必要です。
そこで今回使用するのがM5StampC3です。
こちらはM5Stack社が開発した、超小型で高性能なIoT向けマイコンボードです。
中核には ESP32-C3(RISC-Vコア搭載) を使用しており、Wi-FiとBluetooth Low Energy(以下BLE)の両方に対応しています。
特徴としては、超小型で安価です(1000円前後で購入できる)
ファームウェアを書き込む
下記GitHubページの指示に従い、M5StampC3にファームウェアを書き込んでください。
https://github.com/braveridge/RemoteIdReveiver-WiFiBeacon-M5StampC3
ここまで設定ができたら、早速iOSアプリの説明に入ります。
Step2, アプリで接続
M5StampC3を準備できたら、電源に繋いでください。
そうすると、青色に点滅します。この「青色点滅」の状態でスマホとの接続が可能です。

次にスマホアプリを起動して、下の写真の手順で接続します。
「飛行ログ監視」→「M5StampC3接続」→スキャン開始

接続が完了すると、M5StampC3受信機のLEDが「青色点滅」から「水色点滅」に変化します。

これで接続は完了です。
しかし、この状態ではWi-Fi Beaconから受信した情報を地図に表示することができません。
次のステップではアプリ内課金によりWi-Fi Beaconの情報を地図に表示する流れを説明します。
Step3, 「Wi-Fi Beacon地図表示機能」の購入
写真のようにバナーから購入画面に移動して、購入ができます。
また、右上3本線のボタンからサブメニューを開くと、一番下に購入画面に遷移するボタンが設置してあります。

購入が完了すると、写真のように、Wi-Fi Beaconの情報が地図に表示されます。

Q, 接続ができない場合
接続ができない場合は、以下の三つの可能性が考えられます。
- 受信機が電源に繋がっていない
- 近くで「BvリモートID」アプリを使用して接続を試みている人が他にいる
- LocalNameが変わっている
1の場合、受信機を電源に繋いで確実に「青色点滅」していることを確認してください。
2の場合は、一度受信機の電源を切って再度試してください。
同じアプリを使用している人との誤った接続を防ぐために、ファームを書き換えることで受信機のLocalNameを変更することも可能です。
その場合、3のようにスマホがデフォルトで探しているLocalNameではなくなるため、スマホ側で写真のように変更が必要です。

まとめ
Wi-Fi BeaconのリモートIDをM5StampC3で受信してアプリで表示する手順でした。
今回の1.2.1アップデートでは、ログをCSV出力する機能や、ドローンと現在地の距離を表示するなど、いくつか追加機能があります。
また、これまでのBvリモートID受信機と、今回追加されたM5StampC3受信機の同時接続も可能です。