Bluetooth Low Energyを扱う際についつい使ってしまう略語が『BLE(ビーエルイー)』です。
中には『BTLE(ビーティーエルイー)』という方もボチボチ居られます。
また、これらは正式名でなく使ってはならないというのもご存知の方も多い筈。
でもついつい無意識に使ってしまうモノです。
Bluetooth Low Energyのチップやモジュールを売ってる会社でも、ついつい「BLE」という略称で会話をしてしまってますw

これには明確なポリシーが決まっています。
私の顧客も10年前頃でも、自社HP内で『BLE』と書いてると警告がきたと相談を受けたことが何度か在ります。

そう言う弊社も分かってはいるもののついつい『癖』というか『慣例』というか、汎用語になってしまっているので、つい使ってしまいます。
HP内のタグであるとか、色々です。
今回指摘をうけたのは、この『タグ』でした。
全くの無意識で使ってますので、「ほんとや!」という反応ですw

早速、「直ぐに変更します!」と返信しまして、現在色々とやってます。

Bluetooth®/Bluetooth Low Energyに関するガイドラインもあります。
以下のページでダウンロード出来ます。ちゃんと最後に《日本語》版のダウンロードも出来る様になってます。
英語版のダウンロードの大きなボタンの下に出ています。他言語もDL出来る様です。
https://www.bluetooth.com/ja-jp/develop-with-bluetooth/marketing-branding/

では、今後はどう表現したらよいのか?って課題が残ります。
Bluetooth Low Energy➡OK
Bluetooth®➡当然OK
ブルートゥース➡OK
ブルーツース⬅これも明確に上のリンク資料内でNGとされてます。発音の悪い人もNGと言うことですねww
BLE➡NG
BTLE➡NG
B-LE➡NG
BT-LE➡NG
ビーエルイー➡NG

さて。。。何て言いましょうか。。。結構難解です。
正直なとこころ、Bluetooth SIGが厳密にやってる事も理解は出来るんですが、やはり「長すぎる」んですよね~w

そういえば。。。こんなのも在りましたねw
 

確か10年前のBluetooth Low Energyが始まったときには、これら
Bluetooth Smart
Bluetooth Smart Ready
とか長ったらしいロゴもありましたね~w もう過去の話でして、もう無くなってます。使えませんw
Bluetooth Classicというのも残ってるんでしょうかね?余り聞きません。。。
最近はBluetooth®に一本化されている様にも思えます。

振り返りますと、私の7~8年位前頃だったと思いますが、ある予言をしていまして、これは見事に的中しています。
「Bluetooth Classicは無くなり、Bluetooth Low Energyに統合され、合わせてBluetooth®に一本化される」
という現実。既に確定してますね。
まぁ、予言といっても論理的に合理的に考えていけば自ずとこの結論には行き着く筈なんですけどね。
Bluetooth Classicは余りにも規格が古すぎます。
そして、10年ちょっと前にBluetooth SIGにAppleとNordic Semiconductor社がボードメンバーに同時期に入りました。
たしか、その時はいきなりNordicが会長?一番偉い立場でした。
2社が何考えているのか?と思えば、この結末に行き着く筈です。

ここ数年で、
・PC周辺ではBLE、アッ間違った、『Bluetooth Low Energy』にほぼ移行してます。
・最大の難問が『Wireless Headset』と『Wireless Speaker』といった音響周りの製品が未移行。
 というかBLE、アッ又間違ったw Bluetooth Low Energyでは実現出来ませんでしたので、残らざるを得ません。
 未だに、Bluetooth Classicです。AirPodsもClassic仕様です。もう、Classic仕様なんかヘッドホンと一部のワイヤレスSP位のもんです。

所が、もう皆さんもご存知の通り、Bluetooth Low Energy Audio規格が遅れに遅れて、漸く確定直前まで来ています。
所謂『Bluetooth®Audio』です。弊社にも、既にデモ機が来てます。
当然の如く、参入を計画していますが、まぁこれはこれでちょっと面倒な話もあるには在るんです。これはまた別途w

で、ですよ。Bluetooth SIGのHPを見てたら。。。「んんッ???ちょいと待て!」とw
キャプチャしましたので下の絵を見て下さいw

ちょいと、聞き捨てならないw いや、見逃すことが出来ない『表現』が。。。

技術解説
LE Audio
?????

略してんじゃん❗

LE Audioって使うんだったら、BLEも商標登録してくれよ❗と感情的になりましたw

まぁ、戯れはこの位にして、我々はどの様に表記したら良いんでしょうか。。。

しかも、結局Bluetooth®に統一される『Bluetooth Low Energy規格』なんですが、色々有りすぎて大変なんです。
良く知られてますのは、
Bluetooth 4.2
Bluetooth 5.0
Bluetooth 5.0 LongRange
Bluetooth 5.1➡AOAを積んだ奴です。
Bluetooth® Audio ➡”LE Audio”は商標取ってOKにするんでしょうか?
etc

「別に問題ないんじゃないの?」と思う方も居られるでしょうが、デバイス側だけでなく、『スマホの対応』とのセットだから問題なのです。

「スマホ側も、各規格の対応状況が違っている」ので組合せが増えてしまいます。そこから、『繋がる・繋がらない』問題があるのです。

すると弊社のCTO曰く、「社内ではすでに統一を試みています」と❗
流石ですね!流石❗

で聞くと、根拠がありまして。
https://www.bluetooth.com/blog/exploring-bluetooth-5-going-the-distance/

この下の方へ進んで行くと
”Comparing the three PHYs”
というのがありますね。
ハード的な差が、今のところこれだけ在るんですよ。。。分かるんかな~? 普通の人は理解不能だと思います。
 

ハード屋・ファーム屋(組込屋)の視点で要点だけを整理しますと

LE1M:シンボルレート(1Msps)/データレート(1Mbps)のBluetooth Low Energy。通信距離を1とします。
LE Coded S=2:シンボルレート(1Msps)/データレート(0.5Mbps)のBluetooth Low Energy。通信距離:2
LE Coded S=8:シンボルレート(1Msps)/データレート(0.125bps)のBluetooth Low Energy。通信距離:4
LE2M:シンボルレート(2Msps)/データレート(2Mbps)のBluetooth Low Energy。通信距離:0.8

って事が現実で、それぞれPHY(物理層)の名前で分けられているんです。
③が我々が良く使っています”LongRange”です。 見通しですと『1.1km(=1,100m)』くらいは飛びます。
海上通信・湾曲した海岸線通信・山の上下間通信ですと、3km位飛びます。
巷では、「Bluetooth Low Energyなんか5~10m位しか飛ばない」という認識が一般的ですが、それは間違いです。
 弊社では、アンテナの最適化と各設計毎にマッチングの最適化をしますと、だいたい200~250mは飛ぶ感じです。
 Blutooth SIGの表示を参考にすると、①が250mとしますと
 250m x 4 = 1,000m
 ですから、概ね合ってますね。
  別のTechBLOGでも書いてますので、読んでみて下さい。
  https://blog.braveridge.com/blog/archives/200
  なんか自転車乗りの定年爺が、FBで「理論の説明が無いw」と噛みついてきましたがw、アンテナ理論の解説は大半の方には難解すぎます。
  5年程前に、ここら辺のセミナーをやった事があるので、時間が取れればこちらのTechBLOGで公開します。

そして、この③をよく使ってる弊社は”LongRange"ではなく、正式には『LE Coded S=8』と言わないと間違いなんですねw
面倒クサイ。。。

しかも、上述しましたようにスマホ側もこのどれに対応しているのか?という話があるので、超面倒。

感情的には『LE S8』とかの方がまだマシと思えます。そもそも①③には『Coded』なんか使って無いじゃ無いか❗
と思ったりもします。

ただ、弊社ではこれを採用して社内を統一して行く事に成りました。
LE1M
LE Coded S=2
LE Coded S=8
LE2M
です。。。

顧客と話す際に「え~、通信方式はLE1Mですか? LE Coded S=2ですか? LE Coded S=8ですか?」w
と聞く事に成ると思いますので、分からない時は「えっ?」と反応して下さいw丁寧に、愚痴と共に説明させて頂きますw

実際に声にしてみたら、一番面倒クサイのは”=”ですね「イコール」と発声するのが一番面倒ですw

しかも、Bluetooth®Audioが出てきて、Bluetooth®Classicが壊滅した後でも、この分別は残ります。。。orz

果たして、正しい表記と表現を求められていますが、私共のこの試みが定着するでしょうかね?
無理なんじゃないかな~と思ったりもします。

BLEは『隠語』として残るのではないでしょうかね~
そかしソレやってるとついついHPなんかでも使ってしまいがちですからね~

確実にBluetooth SIGから警告きますので、ご注意ください。

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