社長の小橋です。
台風10号の直撃で、かなり心配ではありますが、仕事の方も追われていまして土日も設計をしていました。
オマケに9月6日は私の誕生日だったのですが、終日夜中まで図面を仕上げています。
取締役には休日なんてものが無いんですよね。
まぁ、仕事が遅れているときは特にそうです。普段はちゃんと休んでいます。
今日は、設計途中の基板レイアウトで、大幅変更が入りました。もう90%完成状態からの大修正でほぼ全てやり直しです。
土日で一気に仕上げました。現在95%仕上がり状態です。
かなり気合いを入れて描きましたので、良いレイアウトが出来ました。
今回それを公開します。
パターンレイアウトの描き方は人それぞれなのですが、弊社にもBraveridge流というのがあります。
特に私は人一倍拘りが強く、徹底的に仕上げて行きます。
添付のキャプチャ画を見て下さい。
何か、他所のレイアウトと違うと感じて頂けると思います。
多分、この描き方が出来る人はほぼ居ないと思います。
《特徴》
左側にあるコネクタ~右側にあるMCUまでの黄色のライン(L3層)を見て下さい。
この間のパターンが全くクロスしていないのに気付かれると思います。
更にいうと、この基板ではICが15個ほど乗っています。
MCUは2個。
これで、ラインを全てクロスさせないと言うのは、もうパズルを解くのに近いです。
この様なパターンの実現ですが、まずもって出来ないと思います。
一本もクロスしていない美しいレイアウトは見られたことがないと思います。
繋がっているライン数は、この部分だけで25線ほど
また、他のI/Oポートもクロスしてませんので、MCUからの配線は、全くクロスしていません。
ここまで仕上げるには、かなりの知恵と根性が必要です。
別にクロスしていても、回路的には問題ないのですがw
拘りですww
ただ、このクラスまで仕上げて行こうとすると、ほぼ頭の中には回路図が完璧に描けています。
ここまで根性いれて開発しますと、そう言う基板ができます。
この様に美しく仕上げて行くことで、回路の間違いや、ICの使い方の間違いを見つけられたりします。
もう少し言うと、美しい基板レイアウトは不思議と変な問題が出ません。
そして、無線性能も不思議とバッチリです。
回路だけ描いて、レイアウトを外注に出すと、絶対にこうはなりません。
そして、結果的には不思議な現象や問題に直面します。つまり、非論理的な現象に苦しめられます。
因みに、これから試作をしますが、この基板は100%一発で動きます。
そして、ほぼ100%特性もでます。
弊社では、ほぼ全ての基板で、自社レイアウトし、試作一発で動かします。
※ただし、ICの仕様書ミスや、変更要望を受けて変更という場合は別です。
しかし概ね、一発で動きます。
無線特性も100%のパフォーマンスがでます。
この1次試作の着手時点で、無線のパフォーマンスが最適化できる条件をまとめた上で、レイアウトに着手するからです。
「試作してみないと、飛びは分からない!」なんて状態では絶対に試作はしません。
ここら辺のノウハウは、かなり自信があります。
そして、そのまま量産基板へ展開されるのが殆どになります。
因みに、先日GPSモジュールを発表しましたが、あれは私が3日で6層基板をレイアウトしまして、試作一発目のままの設計データで量産です。
では、なぜそう言う綺麗な基板が描けるのか?というと。ヒントがあります。
Nordic Semicounductor社のMCU(Bluetooth SoC)を使うと、このようなクロスしない配線が可能なのです。
そこら辺はまた別の機会にw
それでは皆さん、台風に充分気を付けて下さい。
私も直撃です。
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