BraveGATE解説シリーズは、
(その1):全体像の簡単な解説
(その2):システム開発者視線でのBraveGATEのメリット
(その3):BraveGATEを使ってのLTE端末開発のメリット
全体像解説やプレスリリースでは、Bluetooth周辺がちょっと分かり難かったと思います。
そこで、今回はそのもっとも複雑にみえる、「LTE over BLEルーター機器」について説明します。
これは弊社BLEルーターの《BraveROUTE》を使い、Bluetooth Low Energy端末を開発する場合のメリットについて解説します。
まず、皆さん混乱されるので最初にお断りしておきます。
我々はBluetooth Low EnergyをBLEと表現しています。日本では一般的に成ってきました。私も同様です。
しかし昨年末にBTsigより「(弱い)警告と修正要求」の依頼が来ましたw
「Bluetooth Low EnergyをBLEと表現しないように」との連絡です。HP上でも安易にBLEと表現していましたので、片っ端から修正しましたw
弊社は弱々しい中小企業なのでw 即座に修正ですww
これは、以前書きましたBluetooth Low EnergyこそがコレからのBluetoothになるからだと思います。
近く、Bluetooth Classicが亡き者とされますのでw
「BLE!」が定着したら、この戦略が狂いますからね。
多分そう言う事だと思います。
なので、Bluetoothで統一して解説します。
【そもそも、なぜルーターが必要なのか?】
Bluetoothは常にスマートフォンやPC(ラズパイ含め)のコンパニオンアクセサリーとして成長してきました。
しかし、これはスマホやPCが近くに存在しないと成立しない通信規格でしかないという事になります。
良く、格安のアンドロイドスマホをBluetoothルーターに仕立てて、Bluetooth端末を使われているユースケースを見てきました。
所がスマホはスマホとして最適化されていますので、Bluetoothに最適化されているわけではありません。
・OSがBluetooth端末のスキャニング仕様を握っていますので、Bluetooth端末のスキャニングに大きな制約があり、使い勝手はもの凄く悪い。
・特にアンドロイドOSはBluetooth周りの作り込みの悪さが目立ちます。
・「人が持つ」「鞄に入れる」「ポケットに入れる」前提でのアンテナ設計がされており、固定設置のルーターとして最適な2.4GHzアンテナ設計がされていない。
・Bluetoothの最新のバージョンへの対応が遅れている。BT5.0 LongRangeに対応しているスマホは無いのでは?
・同時接続端末にも制約がOSやバージョンによって違う。
・そもそもアンドロイドOSやラズパイが超絶不安定❗❗プロ用途では使えません。
・等々
我々が、LTE over Bluetoothルーターの開発に着手したのは、これらのOSという制約に囚われないBluetooth端末の用途が沢山有る為です。
「(スマホをルーターに仕立てて)Bluetoothはダメだな~!」という誤解が多く、その誤解を解かねば成りません。
最適設計されたルーターがあれば、Bluetoothのパフォーマンスを全て出し切れるのです。
数はそれほど売れるわけでは無いでしょうが、Bluetoothの実力をフルに出し切る為にはこれが必要だったのです。
この弊社製ルーターは《BraveROUTE》と名前を付けています。まぁ、説明不要ですねw
資料では8台まで接続可能としていますが、Pro版では15台までは繋げられます。
カスタム版になりますと、1台のRouterに100台でも繋がるようなプロトコルも準備済みです。
正直ベースで言いますと、これは弊社内蔵SIMとAWSの通信データ量の制限(お金と言うことですw)で決まっているという事です。
実績でいいますと、1台のBraveROUTEに100台の大サイズ電子ペーパーに個別に狙い撃ちで、画像データを個別にDownlinkして書き替えたり、100台のデバイスを個別にD.F.U.(無線によるファームアップデート)する様な実証実験も済ませています。これは完了済みです。
これでBraveGATEとBraveROUTEの信頼性と多機能性は理解して頂けると思います。
ちょっと考えてみて下さい。
IoTをLTEやLPWAで構成すれば、直接ネットワークに繋がり、スマホ無しで色んな事が可能になります。
しかし、その各端末にLTEやLPWAを組み込んで行けば、端末のコストは高額になり、且つ個別の端末通信コストは幾ら掛かってしまうでしょうか?
トンでも無い金額になると思います。
よく、「LPWAの通信コストは100円を切る!」な~んて調子の良い話を聞きますよね。これには裏がありますwww
これは又、近いうちに解説します。《裏》があるんですよw
ではここで《BraveROUTE》に戻ります。資料を見て下さい。
BraveGATE04−1.jpg
8台のBraveGATE対応のBluetooth端末が1台のルーターに繋がります。8台のBluetooth端末がそれぞれセンサーデータ取得し、《BraveROUTE》を経由してクラウドへ接続されます。
『1枚のSIMで8台のセンシングポイントを無線で収集してネットワークに繋いでいる』
のです。先に書きましたが、Pro版では15台の接続。カスタム対応ではもっと増やせます。
これらを『1枚のSIM』でネットワークへ接続する事のメリットは説明不要でしょう。
更に❗
この《BraveROUTE》と《Bluetooth端末(センサー端末でも良いです)》間の通信距離は、
BT4.2→200~250m
BT5.0LongRange⇒1.1km
※オープン環境下
と衝撃的です。
「オープン環境だろ!」とのツッコミがあると思いますw
しかし、巷のBluetooth端末の通信距離を思い出して下さい。
だいたい、オープンでも5m~10m程度では無いでしょうか?
我々は通信距離試験を別の場所でやってみました。
コロナ前の、福岡中心街の天神地下街や天神中心部
コロナ前の、博多駅コンコース構内
恐らく、ここはスマホが1000台以上は往来している環境で、WiFiビーコンもWiFi通信も飛びまくっている環境で、人の動きも強烈ですね。2.4GHzにとってこれ以上の最悪環境は無いでしょうw
ここでの試験では
BT4.2→100m以上
BT5.0LongRange⇒200m以上(それ以上は道が無かったw)
というものです。
※直線試験です。
さらに遊びで試験をしたのが、海岸線です。※写真参照w
この海岸ベタを試験したのですが、
こちらの試験では、2.5km飛びました❗w
こちらもこれ以上の距離が確保できなかったのですが、まだRSSI値的には余裕があり、計算では3.0kmは飛ぶな~という結果です。
※ボタン電池仕様
Bluetooth Low Energyの本当の実力ってこんなものです。
《BraveROUTE》はBT5.0LongRange対応です。
こうなると、《BraveROUTE》と《Bluetooth端末(センサー端末)》間の通信距離は皆さんの実使用環境で考えますと、全く違った使い方が、『1枚のSIM』で実現できるという事になりますね。
・コンビ二1店舗なんて全く問題無いですね。
・工場内でもフロアー内ならば、全く問題無いでしょう。
・敷地内ならば全くもっって問題ないです。
このようなIoT端末の開発を助けるために、この《BraveROUTE》があるのです。
皆さん、ご利用ください。こんな開発でも6ヶ月で量産化できますよ。
我々はそんなに儲からないんですけどねwww
IoTには絶対必要なんです。
またまた、次回に続きます。。。
To be Continued.....
BraveGATE04−2.jpg

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