仕事のチーム内の物理的距離は何m位ですか?

「迷ったら会社(スタートアップ企業)を起業しよう❗」というのを、ソッチ系コンサルタントが未だに叫んで居られます。
相変わらず、無責任に無茶苦茶言ってるな~wwwというのが私の感想です。

抑も、私がよく悩む事がありまして、「私はスタートアップ企業なのか?ベンチャー企業なのか?」と自問自答しますと、
年齢的にも「若々しいイメージの《スタートアップ》じゃないよな~w 55歳やしw」なんて冗談を言ったりもします。

真面目に検索してみますと、

ベンチャー企業: 創業から3〜10年以内で将来的にIPOを目指す。
スタートアップ: 創業から3〜5年以内で資金調達をしてIPOを目指す。
という傾向なのだそうです。
また、
「その為、ベンチャー企業に比べて、スタートアップはより大きく赤字を掘った後に急成長していきます。」

この論を信じて良いのかどうかは?ですが、それを信じると、どうやら弊社はどちらでも無いようですw

オマケに、《ベンチャー企業》というのは和製英語らしく、海外では通じないとの事。
こりゃ~困りました。。。

まぁ、別にどちらでも無いという事でもあるようで、今後の課題にしておきますw

今回は、
『職場における従業員間の《物理的距離》』
についてです。

欧米のオフィスの風景を映画の場面の中で観ていますと、パーティションでしっかり区切られて、開いているのはそのパーティション区画の入り口のみ。
パーティション内ではそこの従業員の家族の写真やプライベートなモノが置かれている。
そして、『クビを切られる時』には、段ボール箱に私物をしまって、抱えて会社を出て行くなんて場面の印象です。

一方、日本のオフィスはというと、皆さんの周りで何時も見慣れた風景です。
課長の席は窓側で、社員の方向を向き、監視・管理されている
部長はまたその部屋の一角に陣取り、パーティションで区切られているイメージです。
そのまた上の事業部長は専用の別の部屋に在り、総務・経理・人事の一角ですかね。
そしてそのまた上の様子は私も見たことありませんがw 社長室は個室でその入り口の前には秘書室の様な部屋がある。
これは、『釣りバカ日誌』の鈴木社長の社長室のイメージですw

私は一応、社長ですが、絶対に個室は作りません。
私は技術系社長ですので、個室に居る理由と根拠が無いんです。
逆に、技術部門の一角(理想は中心)に居座っていますが、この根拠と理由は沢山あります。
そして当然ですが、パーティションなんか置いていません。

技術系の社長としましては、この『顔が見える距離・直ぐ話せる距離』の確保こそが必須だと思っています。

パッ!と相手を見つけて、パッ❗と相手に話せて、確認取ったり、考えを伝えたり、が会社環境には絶対必要だと考えてます。

実際に『話す』ことでの《コミュニケーション・レスポンス》に勝る、手段は無いという考えです。

最近は、ヘッドホンやイヤホンを聞きながら仕事をしている社員も増えてます。
本当は、コレもあまり気に食わないんですが、まぁ『ご時世』というか『そう言う風潮』なので、目を瞑ってます。
また、大声で語りかければ気付くので「まぁ良し」って納得してますw

その一方で、仕事に集中したい派の人は、せめてパーティションで区切られていたいって人は多いと思います。
また、FBなんかの投稿を眺めていますと、特にソフトウェア系の方々の投稿で「電話するな!チャット/メールで連絡しろ❗常識だろ❗」なんてのを良く拝見します。
どうも電話をするなんてのは、常識知らず者のような扱いをされているのは、皆さんも経験したことがあるかと思います。

皆さんの周りや、会社はどうでしょうか?

テキストコミュニケーション派?それとも、会話コミュニケーション派?

私は会社を創業時から、大切にしていることがあります。
①従業員との距離を最小にする。
②直接話す・議論する。
この2点です。

その《理由》は、

「仕事というモノを、自分一人で完全に完結するなんて、この世の中に『あり得ない』よな~。」
「文章コミュニケーションと会話コミュニケーションでどちらが正確かと言えば、圧倒的に会話コミュニケーションだよな。」
「直ぐ呼んで話して、即解決」
「直ぐ集まって、直ぐ解決」

こんな感じです。

ミュージシャンでも一人じゃ、無理です。勿論、作詞作曲などでは一人籠もってなんて場面はあるでしょう。
芸術家でも、黙って黙々とアトリエに籠もって作品を仕上げるなんてのは有るでしょう。
そう言うご職業の方でも、最終的には販売したり展覧会しないと売れませんから、やはり一人で仕事は出来ないんです。

因みにですが、完全一人で仕事を完結する人も居るんだろうとは、思います。
しかし、そんな人は《超々々々天才肌》な特殊な人であって、一人籠もって誰とも会話せず素晴らしい《作品》を仕上げ、誰とも会わずにそれを《お金》に変換できるなんて人です。
少なくとも私の周りには人生の中で一人も居ません。
更に言えば、私も含め皆さん自身も、そう言う《孤高の超天才》では無いんですw

《仕事》である以上、皆、何かしら他の人と関わって仕事をしないと完結しないんです。生きて行けないんです。
もうちょっと踏み込んで言えば、《収入を得る》事が《仕事》である以上は、必ず他の人と関わらなければ行けない訳なんです。
当たり前と言えば当たり前です。

勿論、《収入を得る必要のない人》は、《仕事しなくても良い人(生きて行ける人)》なので、対象外というか廃除してますw
そう言う人は、何人か知ってますw

しかし、私が言ってるのは《職場・仕事》についての哲学・理念ですので、そう言う人達は特殊な事例なので廃除しても問題無いでしょう。

このように、皆《一人では仕事なんか出来ない》んですよね。これ現実です。そう言うモンなんですよね。
また、現代の仕事は特に共同作業が多くなっていると思います。
コミュニケーションが正しく・迅速に・円滑にできないと、確実にミスが発生します。

また、会話コミュニケーションでもお互いの誤解や理解の具合が異なる事は多々有ります。
そこで、ホワイトボードに絵・図を描いて漸く、「あ~~なるほど!そう言う事ね!勘違いしてた!」という発言は良く耳にします。
ついでに言ってしまえば、会話コミュニケーションであっても、納得してない・理解してないのに、
「ハイハイ」「成る程ね~」なんて返事も結構な確率で空返事な事も多いです。

テキストコミュニケーションも、会話コミュニケーションでの誤解や誤理解は100歩譲っても同レベルはあると思います。

ここで「100歩譲って」と言ったのは、テキストコミュニケーションでは、割込が出来ないんですよね。
会話コミュニケーションだと、相手の説明で分からなく成った時点で、「チョット待って!今のところ分からなかった!」と言えます。
会話コミュニケーション派の私にとっては、テキストコミュニケーションは凄く焦れったいんです。

そのためには、相互間の物理的距離を可能な限り近くしておきたいんです。

ましてや、
《自分の考えや意見を、相手に誤解も無く伝達可能な程の完璧な日本語文章作成(表現)能力をお持ちの方》
そんな完璧な人なんて、私はお会いしたことが有りません。

では、弊社を観察してみます。

本社従業員数:34名
  電気屋・機構屋・ソフト(ファームウェア)屋・アプリ屋・ネットワーク屋・営業課。。。総務・人事・経理。。。
工場正社員数:12名+パートさん41名
  製造課・生産技術課・購買課・品管課。。。+パートさん

1つの製品を開発し製造するには、これら全ての課の担当者が関わります。
居なくて良い担当は1つも無いです。

そして、私を含め、全員がテキストコミュニケーションだけでプロジェクトが合理的・効率的に進められるか?と問われれば、
正直な所、「無理❗」と言わざるを得ません。

また、ZoomやTeams等の《オンライン会話コミュニケーション》と《対面会話コミュニケーション》も、確実に後者が有利だと思ってます。

オンライン会話は、テキスト対話と対面会話の間の様なポジションに思えます。

そもそも、圧倒的にそのスピードは対面会話の方が速いです。
そして、レスポンスも早いです。
正確性や確実性に於いても、相手の話の合間に割り込んで確認が取れます。
ホワイトボードに図を描いて、逐次フィードバックしながら修正や確認が可能です。
そもそも上にも書きましたが、自分の考えている事を確実に相手に伝えるだけの日本語表現能力が完璧な人なんて居ません。

そう言う事を補完しあうにも、物理的距離は重要だと思います。経験上もそうです。

そもそも、昨今のテキスト文も会話文もなのですが、主語無し文が多くて私は毎回苦労します。
「主語(S)は何??」
「主語(S)が変わってない??」
なんて指摘をよくしてます。
しかし、会話ならばこんなツッコミも電光石火で入れられますので、「???」な時間は最小化できますよね。

そもそも、テキストメッセージを受け取って、中身を正確に伝え・受取りするってほぼ無理です。
弊社では、テキストメッセージと会話のハイブリッド運用です。
ただし、会話優先です。8割位は会話中心です。

一方、テキストメッセージの良い所は、不在時に『留守番メッセージ』の様に残す機能です。不在時に連絡を入れられるのは良いです。
伝えたい事を脳内に確実・正確に記憶するなんてのも、非常に難しいですからね。だいたい直ぐ忘れますw
そこら辺は、テキストメッセージの良い所ですかね。
それくらいしかないと思いますがw

会話の到達距離は何m?

弊社は、本社と工場が数km離れています。
本音を言いますと、この2つを分けている現状も納得してないんです。ただ、コレばかりはしょうがない。。。
なので諦めてます。

ここでは、本社内の環境に絞って話します。
本社、開発(電気・機構・ソフト・アプリ・ネットワーク)・営業・総務(人事・経理)は、オフィスの中心から10~15mの範囲に居ます。
私は、東側の端に居ます。
西側の端に居る社員とは20~25m位離れているでしょうか。

この状況で、元々声の大きい私でも西側の端の社員に大声で話しかけても気付いてくれません。これホントです。
また、東側の端の私の机から半径5mのエリア内の社員は、私がツマラナイ馬鹿話やら、愚痴やら、秘書をおちょくってるのを良く知っています。
余りにも面白い話をしていると、「もう、仕事にならん❗www」とか言われる程、騒いでますw
これ、もう普段の風景です。

ところが7m先の社員はこういう馬鹿話は全く聞こえてないんです。
これ実際に試験してみたんですが、ホントに7m先の社員は全く聞こえて居ないんです。驚きました。

更に言うと、営業課全員で飲み会した時に、私は普段通り盛り上げてワーワー喋って楽しい酒席なんですが、た営業のアシスタントの女性が、「小橋さんがあんなに喋る人だとは知らなかった❗」と他の人に言っていたそうです。
それを聞いたもう一人の女性社員が「何言ってんの?今回の飲み会なんか、何時もより大人しかったくらいよ❗w」くらいのギャップでしたw

かなり声の大きい私でもこんな感じなんです。
大声で話していても、ちゃんと正しく伝わるのは《半径5m程度》が限界なんです。

これ実際に試してください。ほんっとビックリします。

弊社の真隣にはJR筑肥線が通っていまして、相当なノイズを発生して通行しています。
しかし、一日を振り返ると2~3便程度のノイズの記憶くらいしか覚えてません。気にならないんです。
相当五月蠅いんですけどね~それでも集中度合によれば全く耳障りでは無いんです。

ホントは、コミュニケーション手段の前に大事な事があるんですけどねw

日本人の職場では、グループ作業が多く、海外では個人作業が多いとかいう説明を聞いたことも有ります。
しかし、それは本当でしょうか?
私にも少々3~4年程の海外での仕事経験があるのですが、実際私が観た現場はグループ作業で、日本人のそれと何ら変わりませんでした。
ミーティングに至っても、日本でのミーティングよりも多かった印象です。

ただ、1つだけ言っとくと、日本人のミーティングのダメな所は、「殆どの参加者が意見を述べない」って事です。
喋ってる人は、だいたい決まっていて、周りは何の質問・意見・反論もなく、頷くだけです。
そして、ミーティングの終わりには「なるほど~」といって納得。

私は天邪鬼なので、「今、成る程って言ったよね!?じゃあ、貴方が納得した内容を今ここでホワイトボードに描いて説明して」と問いますw

すると、まぁほぼ描けないですね~w

私「さっき、成る程っていったよね。何が成る程だったの?そこまでで良いから描いて」と言っても、だいたい2行は描けないですね~w

実は、こっちが真の問題なんだとは思ってます。

最適なコミュニケーションの方法論の話をしているんですが、真の問題はソコじゃ無いんですよねw
 

私なりの意見ですが。。。

先ず第一に、
《会議やミーティングでは全員で質問・意見・反論で溢れていなければならない》
《コミュニケーションの参加者が共通の納得をしている事を目指す》

これは必須としての話です。

そして、これらを確実に実現しようとすると、
テキストコミュニケーションには実用面では限界があると思うんです。

メールですと、CCやBCCに入れた人達が返信しないなんてザラですし、レスポンス良く《質問・意見・反論》は無理です。

チャットだと、相手の話や説明への《割込》が非常に難しい。
更には、初めて聞く相手の話や議題に完璧に並行な理解をしながら進めていくのはほぼ無理です。
ホワイトボード機能ってのもありますが、なんとも直感的では無いです。

※そもそも、ホワイトボードを前に「絵・図を描いて説明して!」って頼んでも描けない人すらも非常に多いです。
※ホワイトボードに書き始めて、話をすすめていたら、入らなくなってしまい、最初の頃の絵・図を消してしまう人も多いです。
 これは、全体像を把握してない方の特徴です。
 1枚のホワイトボードに如何に《絵・図》をつかって相手に伝わるように描くべきか?がまとまってないという事です。
 つまり、説明している人自身がまとまってないという事です。こんな話を聞いてもサッパリ分からないですwよねw

私は、ホワイトボードを前にガンガン絵・図を描いて、修正もし、周りの反応を見ながら、細かく「ここまで分かりました?」と確認しながら、ミーティングをします。

なぜならば、参加者全員が完全に納得し、理解するのが目的だからです。
質問が無ければ「こういう所、疑問に思わなかった?」とか逆質問しますと、「うん!うん!」と頷く方も多いですw
それでも、皆が納得し、理解するのであれば、こういう面倒も正解だと思ってます。

セミナーなんかでも私は参加者の顔の様子を凄く気にして喋ってまして、反応次第では、説明を補足したりします。

このように、仕事においては、ミーティングや会議で相互理解を完全にする事が目標なので、どうしてもテキストコミュニケーションでは限界を感じます。
表情も見えませんし、無反応であれば「納得してる」と誤解してしまいますからね。

この様に、活発なミーティングや会議を望んでも、そのやり方を実践し教えないと、日本の社会人は上手くできないんよね~と思ってます。
逆に、活発なミーティングや会議がガンガンできるグループや組織が完成しておれば、そこで初めてテキストコミュニケーションの良さが出てくるのかな~と思ったりもしてます。

しかし、なかなかそうは上手くいかないもんです。

今回、仕事における《物理的距離》をテーマにしていますが、同じプロジェクトをやってるチーム同士でオフィスの階が違ったり、隣のビルの別の階なんてのも私はあり得ないんですよね。
同じプロジェクトをやっている者同士は近くに居るべきだと思うんです。

そう言う考えで《外注化》を語ってみます。。。

この様な考え方をしていますので、私には《外注化》という選択肢が無いのです。
正直言いますと、全く外注化していないわけでは有りません。

《外注化》を上手く活かす業務だけは外注化しています。
それは、部分的外注化ではなく、プロジェクトのソフトウェア部分だけを丸ごと外注化することは増えてます。
電気設計や機構設計は完全内製化しますが、ソフトウェア(Firmware)を丸ごと外注に出すことは多いです。
ただし、お互いが相互の理念を共有できる外注先に限ってます。これはワリと上手く行ってます。

また、本来は《完全内製化》を目指している私が、《外注化》を開放したのにも、それなりの戦略をもって行っています。

そして、お互い頻繁に対面の会議をやっています。

これは、《対面コミュニケ-ション》に負けている部分をお互いが認識しあって出来る事だと思うんです。
《テキストコミュニケーション》が正義で正しいと思っていない者同士だから出来る事なんですよね。

結論

《テキストコミュニケーション》vs《対面コミュニケーション》のどちらが正しいのか対決なんですがw

これは両方を同一案件で同一時間軸で、試す事なんて出来ないので、証明のしようがないんですよねw

会社においては、こんな無駄な実験をするわけにも行きませんし。

皆さんはどちら派ですか?

1つだけ正しいと私が思うのは、
《会話コミュニケーション派》は《テキストコミュニケーション派》の方には、かなり歩み寄って居ます。
直接話せば直ぐに解決すると分かって居ても、渋々付き合っているだけなんですよね。ここ分かってくれないんですよね~w

一方、
《テキストコミュニケーション派》の方は、電話なんかすると「電話なんかするな❗チャットでやれ❗ふざけてるのか❗❓」な感じの方が結構居られますw

最終的には、お互いの理解の為の手段の違いなので、もうちょっと寄り添っても良いんじゃ無いですか?と思っていても、言え無い人は沢山なんですよw

はてさてどちらが正しいのでしょうか?

ご自身の日本語表現能力をどれ程までに過信されてるのか知りませんが、それ全く此方に伝わってないんですけど。。。は多いです。
電話で話せば一発で解決する話を、無理矢理テキストで会話すると、ほんっと骨が折れます。

これ合理的ですかね?

せめて、お互いが歩み寄れる手段こそが正しいんじゃないでしょうか?

皆さんはどう思われます?

SNS SHARE