[リモートID] アンテナ外付け?内蔵?どう違うの??
こんにちは!
機構設計課マーシーです!
今回はタイトルにある通り、リモートIDのアンテナ外付けタイプ(BVRPN)について
アンテナ内蔵タイプ(BVRPA)と比較してどう違うのか、検証結果も含めて解説していきたいと思います!
アンテナ内蔵とアンテナ外付け
早速、両者の簡単な違いについてですが、
●アンテナ内蔵タイプ⇒基板上にアンテナを内蔵しているもの
●アンテナ外付けタイプ⇒基板上のアンテナコネクターと外付けアンテナを接続するもの
といった感じです。
そもそも、Braveridgeがなぜ2つのタイプを用意しているかというと、それぞれ次のようなメリットがあり、使う機体によって向き不向きがあると考えたからです。
アンテナ内蔵タイプの利点、用途
・コンパクトに取り付けができる。
・取り付けにかかる手間が少ない。
⇒比較的搭載スペースの限られた小型の機体向け
アンテナ外付けタイプの利点、用途
・機体へのアンテナの取り付け位置を自由に決められるため、アンテナの性能をより引き出すことができる。
・高利得のアンテナを選択することで、電波の飛距離を向上、GPSの測位時間を短縮させることができる。
⇒比較的搭載スペースに余裕のある大型の機体向け
う~ん、わかるような、わからないないような、、、、
そこで、アンテナ外付けタイプの利点として挙げられる、
・電波の飛距離
・GPSの測位時間
について、アンテナ内蔵タイプと比較してどの程度違うのか、それぞれ検証をしてみました!
電波の飛距離
検証方法
以下条件で内蔵タイプと外付けタイプの最大の飛距離の比較を行いました。
送信電力:+8dBm
送信間隔:1秒に1回
リモートID設置高さ:地上1m
検証環境:見通しの良い海岸沿い
外付けアンテナ:ダイポールアンテナ(Staf社製)
※Google Mapより引用
結果としては、
内蔵タイプ
⇒約2.6㎞
外付けタイプ
⇒3.2㎞以上(検証距離が足りず計測不能)
となりました。
その差は600m以上と、アンテナにより電波の飛距離にかなりの差が生まれることがお分かりになると思います。
(本当は外付けタイプも電波が途絶するところまで検証を行いたかったのですが、、、)
GPSの測位時間
検証方法
内蔵タイプ、外付けタイプの電源を同時にONし、測位完了にかかる時間を測定する。
上記を5回行い、測位時間の平均を比較する。
アンテナ内蔵 | アンテナ外付け | |
---|---|---|
1回目 | 64秒 | 38秒 |
2回目 | 40秒 | 40秒 |
3回目 | 75秒 | 45秒 |
4回目 | 83秒 | 46秒 |
5回目 | 112秒 | 43秒 |
平均 | 74.8秒 | 42.4秒 |
結果は上記表の通りです。
測位時間が変わらないという結果も一部ありますが、
平均値で考えると、外付けタイプの方が約43%測位時間が短縮されています。
また、今回の検証では、リモートIDを覆うもの(機体のカバーやフレーム)などがない、
理想に近い環境で検証を行いましたので、実環境では更に差が開くことも考えられます。
以上が今回の検証結果です。
上記の性能差は選択するアンテナにもよるので、一概には言えないのですが、
外付けタイプがどのようなものであるかお分かりいただけたのであれば何よりです!
それではまた!
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