私は大学を卒業する頃はもうバブルは崩壊していたんですが、まだその余波は九州には届いていませんでした。
そして、その間隙を突いて所謂《上場企業》の電気メーカーに就職しました。
福岡のまぁ大企業なので、入るのは難しいと言われる企業なんですが、その頃は誰でも採用してる感じです。
まだ、バブル崩壊の余波が届いてませんでしたから。3大都市ではかなり影響が出始めた頃です。

【1】自分の入社時
よくもまぁ、芸術系大学出身者なんか簡単に面接だけでよくも取ったもんだと思いました。
私の大学の同期も数名がすでに内定を貰って居て、それでも盆明けに面接して追加で私なんかを採用するんですから、いい加減やな~と思いましたw
実の所は、先に内定貰ってた大学同期の連中よりは私の方が何倍もマシという自覚はあったので、よくもあんな奴をそそくさと採用すんな~とも思っていましたw
知人なんで申し訳ないですが、彼らもこれには異論は無いはずw

それから、7年間は日本でエンジニアとして働き、最後の2年はアメリカ駐在(SanDiegoから毎日メキシコ・ティファナへ通勤)でした。

この間、ずっと疑問だったのが《企業の採用基準・方法》のいい加減さです。
電気メーカーとしての採用で、芸術系の私を採用するのもいい加減だな~と思いましたが、同時に採用された有名大学卒の同期採用200人以上の中で、ほんの基礎的な電子回路すらも全く解ってない新卒達をみて驚いたもんです。
私以外にもう一人凄く分かっているのが居ましたが、高専卒でした。凄い優秀だったのを覚えてます。

この時点で、「採用部ってのは、一体何をみて採用してるんだ?」ともの凄く疑問に思ったもんです。

【2】九州の電気メーカー勤務時
そして5年後ぐらいだったと思いますが、その採用部から電話が掛かってきまして「どうしても落としたい(採用したい)人材が居るので、小橋君にお願いしたい!会社としてどうしても欲しいので協力して欲しい❗」と熱い電話が舞い込んできました。
そもそも、「なんで俺が??」というのが正直な感想。ただ一応、かなりの暴れん坊兄ちゃんだったので、そこそこ名前は知られていたハズですw
しかし、簡単に受けるわけにも行かんわけです。仕事中ですから。
で、「せめて、S山部長の了解を先にとってもらわないと、行けないでしょ!?」と返答するも、直ぐに部長から「行ってこい!」と電話が入りました。

それほどまでに採用部が欲しい❗という人材が、どれ程魅力的か❗❓がとても気になりました。
本人は、関西大の大学院卒で、当日は会社に来てまして、その期に私と合わせようって段取りの様でした。
で、「な~にがそんなに魅力的で凄いと思わせてんの?」と聞くと、小論文?自己紹介?みたいな作文を渡され、「コレ読んで下さい!凄いですから!」と言うんですよ。
で、読んでみると。。。。「はぁ❓❓❓❓❓❓❓❓❓❓❓❓❓(莫迦なんじゃ無いの?w)」とw
こんな作文を書くのも激しく❓ですが、コレ読んで「凄い❗」と思うのはその何倍も❓❓ですw
今も少し覚えてますが、「親が付けた自分の名前が特徴的(所謂、『明治や江戸名前』みたいな名前)で、それを浅く探求しただけのふざけた作文」でした。
まさに、その作文のテーマとしてもクダランし、凄いと言ってる採用部はもっとクダラン❗のですよ。
一応最後まで読みましたが、正直「こんな奴は、ウチの部署には要らん❗❗欲しいのはこう言う奴じゃないんだよ❗」が現場の本心です。
そもそも、貴方ね~社会人に成るんだよ❗分かってる❓って言いたいワケです。本音は。
まぁ、一応大人ですから、取り敢えず、「ウチは良いよ~」的な話はしましたが、その後その子が入社したかどうかは不明です。

今の時代の若い人達は全く理解できないでしょうが、バブル期はホントに酷い採用が現実にあったんですよ。
私の知人の友人で、某大手建築業(誰でも知ってる)にストレート入社した奴の話なんか無茶苦茶でした。
面接でズボンを降ろして、下半身丸見えで面接受けて、「こいつは面白い奴!」ってホントにそこに採用された!なんてのを武勇伝や自慢話として話していたのが、バブル期入社組には(全員ではありませんよ。ほんの一部。でもオカシイですよね。)結構居ました。
他にも似たような話を幾つか聞いたことあります。大学生も企業側もホントにアホが通用していた悪しき時代です。
2022年現在で、54歳以上のオッサン達の世代ですねw
今の常識では全く信じられんと思います。

【3】米国駐在時代
この時は、日本では平社員だったのに、いきなり米国(メキシコ・ティファナ)時代はGM部長でしたw
ぺーぺーの糞若造の私が、海外駐在時には部長ですからw これも笑けますw

しかし、メキシコ人エンジニアを50人近く抱えての部長です。好き放題やらせて頂きました。
「頂いた」といっても、他の駐在員は皆自分の事で精一杯で、私の事なんか構ってられないんです。
だから、好き放題やりました。
採用も私の哲学に基づいて採用してました。
何でもかんでも、私が100%決定して良いんです。これはホントに天国でしたw
勿論、責任も重大なんですが、「自分の決断に自分で責任を持ち行動する」なんて最高です。失敗の責任も当然取るワケです。

因みにですが、私の分類では、日本人駐在員は3つのタイプに分かれます。
①決断に責任を持てる事がサイコーだと思い、バリバリ仕事がやれて、もの凄く成長する人
②責任を伴う決断なんか日本時代にやった事無く、不安に駆られて精神を病んでしまう人
③仕事なんかテキトーにやっても先人駐在員のお陰で回るので、遊びほうけてしまう人
だいたいこの3パターンですw 参考までにw ③は帰国後に完全に閑職へ追いやられるか、ずっと海外勤務(帰る部署が無い)w

【4】ここからが本番❗独立してからの『採用』について。
まぁ、泡沫ベンチャー起業後は散々な目に遭いましたが、それは別の機会に。
そりゃ~ほんっとに酷い目に遭ってきました。ロクな人材が殆ど居ないんですからね。マジで別の機会にw

2019年に私が社長になってから、大胆な採用手法をとっています。
4-①:新規採用する部署のメンバー全員が面接する。
入社3ヶ月程度の新人君でも、これから採用する人材の面接をします。全員です。
何と言っても、これから一緒に働くメンバーです。そして、必要な能力や人望や性格も大切です。
そして、全員が「この人と一緒に仕事をしたい!そして○○をやって貰いたい!」で同意しないとOKでません。
4-②:①を終えて、最後に人事部が私に「最終面談お願いします」と言われる事もあるんですが、私に決定権はほぼありません。
ただ、全員がOKを出した筈の面接者に対して「ん?なぜこの人選んだの?」と思った時は、ダメ出しします。
だいたいこのパターンは非常にレアなんですが、面接した人に理由を聞くと「早く一人ほしいので」とか言うのが根拠だとNGです。
4-③:人事部に採用の権限はありません。①の面接のアテンドをするだけです。
そもそも、先に書いた大企業の『採用部』なんてのは、人の才能や能力や人格を読み解くプロなんですかね?
そ~~んな筈は無いですよねw
大企業の採用部が、人材の必要な部署に「どういった人材が欲しいのか?」なんて聞いてるのを見たこともないです。
ましてや、人材が足りない部署へ適切に分配配属してる姿すら見たことないです。
これってそもそも「正しい採用手法ですか❓」ね。あり得ないです。
日本企業の戦闘能力が他国と比して圧倒的に低い最大の原因は、採用部の採用基準と戦略の問題だと断言します。
これほんっと腹立ちます。
大企業の採用部がまとめて新卒者をいい加減な基準で採用決定し、配属も勝手に決めるんですからアホです。

弊社では2019年以降、外れ採用は限りなく少ないです。ゼロなんじゃ無いですかね。

如何ですか?これワリと筋が通ってる採用手法です。
仲の良い経営者の採用手法を聞くと、様々でアイディア豊富です。質問の内容なんかも良く練られてます。
なので、私の手法が絶対的に正しいとは言い切れませんが、参考にはなるかと思います。



☆☆面白い話➊☆☆
弊社のアプリエンジニアのI君は、師匠のN課長にビシビシと鍛えられて、今では一人でアプリ開発をガンガンやっています。
私も「I君は凄いな~。よく育ってるな~」と思ってます。
で、ほんの数ヶ月前、勤務年数2年を過ぎた頃にI君に「I君って、前はどこの企業で働いてたの(修行したの)?」と何げなく聞いたんですよ。
すると、隣のN課長が「鉄道会社で、架線工事やってたんですよwww」と。
私「はぁ❓今何て言った❓」
N課長「線路のメンテナンスやってたんですよwww 因みにソフトウェアの経験なんか前の会社では無いっすよw」
私「N君は、良くそう言う人覚悟して採用したね~www 凄いわ~w」
N課長「いや、彼には才能があると思ったんですよwww」

で、1年もせずにアプリを開発してましたし、2年もすると一人でガンガンやってます。

不思議やな~と思いません?
私が面接してたら、採用してなかったかも知れませんしねwww

☆☆面白い話➋☆☆
機構チームの若手のエースのT君は、私の長女の元彼の友達ですwww
高専高校5年生の時に、既に就職先も決まってた時に、元彼と一緒に私の家に遊びに来ましたw
こりゃ~珍しく優秀な子やな~と思ったのを覚えてます。
「就職決まったの?」と聞くと、九州の有名企業の製造メーカーに決まっていると。
私の所に来てくれんかな~と思ったモノの、そりゃ~大企業だろ~な~wwと思い、提案するのも諦めましたw
その直後に、長女は元彼とは別れたようでw T君とは完全に縁が切れました。
で、今Braveridgeに居ますwww

高専生はほんとに優秀です。
ただ、優秀なのは大企業も知っているんです。ただ❗そう言う優秀な若者を、酷い配属先に配属させてしまうんです。
《大学院卒優先⇒大卒優先⇒残った配属先に高専生を当てる》
これ結構な大企業がやるんです。これ最大の間違い❗❗
逆なんですよ❗逆❗❗
で、T君も私が彼に事前に予言したとおりに成りまして、つまんなくて弊社に転職となりました。
更に言うと、T君の面接や採用には私は一切関与してません。
本人の実力と、4-①で全員から望まれてのみの採用でした。

大企業の中には折角優秀な高専生を腐らせてしまう場合がとても多いんですよね。ほんとに罪です。
現在23歳のT君ですが、私の経験からの判断ですが、大企業の技術部門の課長・部長くらいは勤まると思いますね。
これはマジです。

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