前職の新入社員導入研修では、【会社の道徳】に関して教わる事は有りませんでした。
世の中や社会の事が碌すっぽ分かってない学生が、4月を境にして社会人になるんですが、【会社の道徳】について全く知らされずに世の中に『社会人』として放たれます。
【会社の道徳】といえば、ここ数年は『コンプライアンス❗』と騒いできましたが、そもそも私が思うに「なぜ今頃騒ぐの!?w」という感想でした。
この実は、正直ベースで言わせて貰うと【会社の道徳】なんか教えられる年長者が居ない・育ててない・育ってないわけです。
1993年に大企業に入社した私でも『研修』でそんな教育受けてませんから、私よりも年長者なんかも当然学んで無かったのは間違い無いでしょう。

ネットで調べてみますと『コンプライアンス❗』と騒がれ始めたのは、1997年頃以降の様です。
金融危機における証券会社の不正が多発した頃に言われ始めた様です。
アメリカではもっと起源は古く、元々は『法令遵守』がスタートの様です。
そもそも『法令遵守』なんか当たり前の法治国家でソレが騒がれ居たという事は法令を遵守してなかったという事になりますから、酷い話です。
しかしその後には、『法令遵守』は当然当たり前なんですが、『企業倫理』も合わせて、今の『コンプライアンス』に成ってる様です。
まぁ、当たり前といえば当たり前ですね。
法律守って居れば何やって良いという考えは法治国家としては正しいですが、理念や哲学を基準に考えれば、現代の企業倫理は変わったと言うことです。

日本で大きな切っ掛けとなったのは《カネボウ》の粉飾決算事件との解説を見つけました。
債務超過を粉飾決算しつづけ2003年に発覚。2005年に上場廃止です。

各種企業倫理が問題視され、日本でも2006年に金融商品取引法が成立したことで、各企業は『コンプライアンス❗』遵守となったようです。
私的には他にも大企業の不正が多発していたような記憶があります。
三菱自動車のトラック・バス部門のリコール隠し問題がありましたが、発覚したのが2004年です。
所が、この問題の後から各自動車メーカーのリコール届け数は明らかに増加しましたよね。各社やってたんじゃないか!何故、三菱だけが会社が傾く程までに犠牲になったのか!?これこそ不平等だ!と思ったもんです。
これ以外にも、ミートホープ事件が2007年で大騒ぎしていたのを覚えています。私個人の意見としては、ミートホープは何が問題だったの?ってな感じw
社会的に、何でもかんでも企業は悪い事をしていると社会が騒いで居た時期という認識です。

今では、この『コンプライアンス問題』が企業で発覚しようものならば、社長のクビが飛ぶのは確実です。会社の信用を失いますからね。
上場を計画している企業なんかで、発覚しようものならば、上場前監査でOKは出ず、証券会社も絶対に付きませんからね。隠し通せても後に判明すれば、監査法人・証券会社の主幹事・更には主投資家までも叩かれます。
監査法人や出資者の話では、上場前には証券会社へ怪文書がジャンジャン来るそうですw女性問題やらなんやらかんやらww 
殆どが当に怪・文書のジャンク垂れ込みらしいのですが、稀にホームラン級の情報が来るんだそうですw
だから、証券会社は全ての怪文書を放置せず、全て精査し徹底的に調べ上げるそうです。ワリとちゃんとしてますよね。

まぁ、今だから言えますが、私の旧職場の90年代は酷いもんでした。
技術部門が関係する代理店や試作依頼先への未払いが数億単位で積み重なっていて、経理部長に取引先から相談があって、大騒ぎになったのを覚えてます。そりゃ~経理部長の怒りは相当のもんでした。
一社で数億という被害企業もありましたからね。
これも、実は上司が怖すぎて、何言われるか怖くて、決裁書を書かずに『見積書に基づいた決裁書』『請求書に基づいた、支払処理』を引き出しの奥にしまってたんですから、酷いもんです。私は喧嘩してでも処理してましたけどねw
正直、これは当時の係長・課長が絶対的に悪い❗w 正直、管理者として大問題です。

私は前職を辞して独立したのが2002年です。
外から大企業の不正報道を数多観てきましたので、自分の会社はそうならぬ様に誠実な企業を作ろうと肝に銘じていました。
実は、私が良く『理念と哲学』という言葉を社内では徹底的に言いますが、原点はコレなんです。
そもそも、理念と哲学を社員に徹底して居れば、「コンプライアンスが~!」「コンプライアンス遵守~!」とか騒がなくても良いんですよね。

ん~~~、ここまで書いていて気付きましたが、実際の問題としては、『理念と哲学』という次元でも無く、さらに下位の、当たり前の『商業道徳』の問題なんだと感じました。

ここで一旦整理しますと、
各企業には、企業自体の『理念と哲学』が必須で、それが社内で周智徹底されて居れば、会社従業員の『商業道徳』も守られる筈。
ってところでしょうかね。

では実際の所は、せめて2007年以降は、どうだったのか?
私は独立して約20年になりますが、その間色んな企業とお付き合いをしてきました。
当然、立派な企業様や経営者の方々とも沢山お付き合いさせて頂き、私の経営の糧となって長いお付き合いをしている方が沢山おられます。 

が❗ 当然、酷い企業も依然として多かったですw 肌感覚としては、コッチの方が多いですかね~w 被害に遭った側なので記憶に残ってるのが原因かもしれませんねw
酷いケースには、2タイプありました。
1つ目は、経営者は立派な『理念と哲学』を持って『商業道徳(感)』をお持ちであるが、担当者や担当部署が真逆の行動をしている場合。これは、経営者の一喝で交通整理されます。
もう一つは、経営者がそもそも『商業道徳』なんか、気にも止めず、社員の方がよりマトモな場合。こう言うケースも実際あります。余り有りませんが、今デモそう言う会社があります。ワリとスタートアップ企業に多い印象ですね。

現場担当者が【企業法】も【中小企業法】も【下請法】もお構いなし。
というか、そもそも法律の中身すら知らないのに、『○○法が~!』と言ってる人が殆どでしょうね。そもそも興味も関心も無いのが原因ですけどね。
これはホントに多いです。
正直なところ、法律の解釈すらも知らないのに、担当者レベルでは企業活動を行っているというのが、そもそもの『コンプライアンス問題』の原点なんですよね。
知らないんですからw

あれっ❗❓そういえば 「企業コンプライアンスが~❗❗」って騒ぎ始めたのは何時頃からでしたっけ❓❓❓w 2007年頃ですよね。あれから15年ですよw

【中小企業ベンチャーのBraveridgeの取組み】を紹介します。
・2019年11月1日に私が社長になりまして、それ以降は、顧問弁護士を解放しました。
⇒中小企業の社長って、契約している顧問弁護士を社長が独占するケースが殆どです。せいぜい法務部どまり。
 顧問弁護士とのお話は社長か法務部のみが連絡先を知ってる程度。
 私は、社長に成って直ぐに『企業法に長けた顧問弁護士さんと契約し、顧問弁護士の連絡先』を全社員に公開し、直接相談できるようにしました。
 社員が私に聞いてきても「自分で顧問弁護士さんに電話して聞いたら良いだろ!?何故、法律の専門家でも無い私に聞くの?連絡先教えてるだろ!?」ですw

・2019年11月移行、新しく契約した顧問弁護士さんに『法律勉強会』を実施して貰っています。社員は自主参加ですが、基本は全員参加です。
⇒抑もの基本取引契約書の中身の法的な解釈、判例に基づいた解釈、などなど。今では、社員の多くがかなりの法解釈で武装できています。

・いろんな問題の経験から、基本取引契約書の刷新と更新
⇒概ね弊社は下請法で守られる側ですが、企業法に基づいても双方平等な内容へ逐次更新です。

如何でしょうか?参考になるかと思います。

では、本題の『お取引の道徳』についてです。これは正しき『商業道徳』と言ってもよいでしょう。

この1丁目1番地は

『確実な(約束した・契約した)、御支払い』❗

に他なりません。

これが出来てない企業が余りにも多すぎます。これは基本の『基』の筈です。
私の知人の経営者達もホントにこれで悩まされている人が多すぎなんですよね。

相手先は、大企業からスタートアップ企業まで様々です。
ヤクザの様な物言いや交渉術を、令和のこの世で平気でやる経営者でも居ます。中には有名な企業やスタートアップ企業も含まれます。
殆どはちゃんとした企業様ですが、私の記憶でも両手では足りないが、両手両足では足りる位の事例をこれまで経験しています。

こう言うのは、良き社会を目指す者としては、ジャンジャン公開した方が社会の為には良いんじゃ無いか!?と思う程です。
そんな人や企業は社会から退場して貰った方が被害が少なくなり、平和になりますからね~。

一見、私は怖い事を言ってるようですが、道徳的に当たり前の事を言ってるつもりなんですよ。
散々経験してきた私(独立して20年)が経験してきたような目には、若い創業者達には味わって欲しくないと思ってます。

そして、当然ですが、弊社では創業以来、一度も未払いを発生させていません。
ただ、自慢する事ではなく、最低限の『当たり前』なんですよね。

一介の福岡の西の端のたかが中小企業経営者の私ですが、間違ってる事は言ってないと思っています。
逆に、そんな田舎経営者の端くれ者でも、商業道徳の基本の【基】を守っているんですから、よろしく頼みますよ❗との願いでもあります。

スタートアップ企業を創業しようとしている起業家さんには、是非ともこの【鉄の掟】=『確実な(約束した・契約した)、御支払い』を死守しつつ、成長して行って欲しいと願います。

今後も、こう言った『普段は表だって言えない様な現実や真実』をコラムで話せる範囲に絞って、話していこうと思います。

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