電気設計の小牧です。
先日FW開発の担当者からブザーのPWM制御信号のDUTY比を変えると音量が変わるんですけど正しいですか? との質問がありました。
ブザーは4kHzを鳴らす仕様で
 f[Hz]=1/T[s]
   f:周波数, T:周期
なので入力するパルス波形の周期は250us
振幅は同じで、DUTY比が違っても周期は同じだから周波数はどちらも4kHz・・・

なんとなく音量が変わる原因はわかっていたのですが、ちゃんと説明ができる自信はなかったので、、、やってみました領域・・じゃなくてフーリエ級数展開!
呪力で結界を構築することはできませんが、様々な周期関数を三角関数の和で構築することができます。
学生の頃はやった記憶があるのですが、式の導出から復習する気力は無かったので式はネットから頂きました。

この式をEXCELを使ってグラフにしてみます。
まずはDUTY=50%

パルス波形が基本周波数である4kHzの正弦波とその他高調波(8kHz、12kHz・・・グラフは時間の都合で25倍の100kHzまで)
を重ね合わせるとパルス波形ができあがるのがイメージできます。
黒い線が合成されたパルス波形、赤い線が基本周波数4kHzの正弦波、細い線はその他高調波 です。

次にDUTYを10%にするとこんな感じです。

ブザーの部品は4kHzが一番よく鳴る周波数特性で、人の耳に聞こえるのは20kHzが限界、私の場合年齢的に14kHzが限界(笑)です。
4kHzにだけ注目すると、DUTY=50%とDUTY=10%では振幅がおよそ1/3(音量でいうと-9.5dB)になっています。

展開された式からも4kHzの振幅はDUTY=50%の時が最大で50%からずれると小さくなることがわかります。10%の時とと90%の時は同じです。
 

フーリエ級数展開なんて学生の頃は数学でしかなかったのですが実際の現象として体感できると理解しやすいですね。

話は変わりますがLEDのPWM制御だとDUTY比が大きい程明るくなりますよね。
これって光を目で感じる場合は直流成分で、音を耳が感じる場合は交流成分だからなのでしょうか・・・?
光も電磁波なので厳密には交流だけど・・・?
そもそも人は光とか音をどういう仕組みで認識してるのか・・・?
いろいろ疑問がわいてきて人体の仕組みを勉強しないといけなくなるのでこのあたりでやめておきます。

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